学術集会会長挨拶

日本免疫学会員の皆様

会員の皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。さて、本年12月2日〜4日の3日間、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)にて第39回日本免疫学会総会・学術集会を開催することとなりました。日本免疫学会がNPO法人として新しくスタートして以来、5回目の学術集会になります。今までどおり、トップランナーから初学者をも含む、様々な方々が集まる広く開かれた学術集会にしたいと考えております。

近年イメージング技術の向上により、免疫細胞の動態がライブで捉えられるようになり、免疫応答の個体レベルでの理解が飛躍的に進んできています。今年の学術集会では、この「免疫細胞の動態」、「免疫応答のイメージング」などのトピックスを国際シンポジウムに取り入れ、皆様とともに議論したいと考えております。

また、来年2010年8月には神戸で第14回国際免疫学会議(2010 ICI)が開催され、世界中の免疫学者が一堂に会して国際的に学問の火花を散らすことになります。そこで、今年の学術集会では、2010 ICIに向けて皆様の意識を高めていくために、できるだけ国際的に議論する機会と場を設けることを企画しています。まず、朝一番にはレビュートークを設け、その後の国際シンポジウムの理解を助けるようなわかりやすいお話を何人かの講師にしていただきます。また、国際シンポジウムでは海外と国内から演者を招き最先端のホットなトピックスについての英語による活発な討論の場を設けます。さらに、Late breaking talkを含めることにより、最新の話題も取り込んだシンポジウムにしたいと考えています。お昼には関連分野セミナー、テクニカルセミナー、クリニカルセミナーも多数企画して、参加者の多様な興味に答えるとともに、皆様が積極的に参加していただける学術集会とすることを目指します。午後のワークショップでは、特に英語による発表を歓迎します。来年の2010 ICIに向け、若い方々の積極的なチャレンジをお待ちしています。ワークショップの最後には、ポスター発表者による「1 minute presentation」(英語でも日本語でも可)を行った後、ポスター会場に移動して、リラックスした雰囲気の中、引き続き参加者間で活発な討論を行います。ポスターは英語ですが、タイトルは英語と日本語の両方として、見るべきポスターの選択がしやすいように工夫したいと思います。サイエンスでは日本語も英語も大事であり、両者を駆使できればさらに結構なことです。この学会では日本語も英語も大事にしますが、2010 ICIの前年度の学会ということを考え、特に皆様の英語による積極的な発表、討論を期待します。

演題募集は6月上旬からの予定です。会員の皆様は勿論、現在は会員でない方も、是非この機会にご参加頂き、世界をリードする日本免疫学会をさらに発展させるべく、新風を吹き込んで頂きたいと願っています。

学術集会の際には初冬の大阪の風景、食べ物も楽しんでいただければと思います。是非、大阪にいらして下さい。皆様の積極的な演題投稿をお待ちします。

2009年2月
第39回 日本免疫学会学術集会
会長
宮坂 昌之
副会長
竹田 潔
熊ノ郷 淳
田中 稔之